胃もたれ

胃もたれ indigestion

このような症状はありますか?

  • 以前よりも食欲が減った、または食べる量も減った
  • 食べ過ぎていないのに胃もたれがする
  • 胃の膨満感がずっと続く
  • 夜中就寝中に胃がムカムカして起きてしまう
  • 胸焼けがする
  • 胃内にガスが溜まっている感じがする

など

胃もたれとは

胃もたれは日常的によくみられる症状です。近年のストレス社会では、若い世代でも胃もたれを感じる方が増えているようです。食べた物が速やかに消化されず、いつまでも胃に何かが残っている感じがする不快症状を、胃もたれと言います。

胃の張り・膨満感・お腹が
苦しいと感じたら

胃もたれを訴える患者様には、胃が重たくて苦しい、前日に食べたものが消化されていない感じがするといったように表現されます。症状が酷い場合は、吐き気が起こることがあります。

自分の「食べたもの」「生活習慣」
「気分の状態」をチェック

胃の調子が悪いなという時は、胃もたれの可能性が考えられます。胃もたれはよくみられる症状ですが、中には深刻な疾患が潜んでいることがあります。胃もたれにお悩みの方は、早めに受診することをお勧めしております。その際には、胃の症状や食欲の有無、胃もたれを感じた時期などについて詳しくお伺いします。

胃もたれの原因

胃もたれを引き起こす原因は、以下の4つが挙げられます。

暴飲暴食

食べ過ぎ・飲み過ぎは胃もたれを引き起こします。特に、脂っこい食事など高脂肪食やお肉などの高タンパク質の食事は、消化が遅く胃もたれを起こしやすいとされています。また、就寝前の食事なども胃もたれになりやすく、胃に大きな負担がかかります。

ストレス

胃や腸などの消化器官は自律神経によってコントロールされています。そのため、過度の緊張やストレスなどを受けると自律神経のバランスが乱れてしまい、胃の機能が低下します。ストレス社会とも言われる現代社会においては、ストレスがかかって胃もたれや胃痛を起こしている人も多くみられます。この時に分泌されるのがストレスホルモンですが、胃もたれを起こすだけでなく、大腸など下部消化管のはたらきを乱して、下痢や便秘などを引き起こすことがあります。

加齢

年齢を重ねる程に胃もたれを訴える人が多くなります。加齢に伴って胃機能が低下したり、蠕動運動が落ちたりすることが原因です。また、女性は更年期になるとエストロゲンの分泌が減少し、自律神経のバランスが崩れて胃機能が低下することがあります。

消化器疾患

消化器疾患の症状として、胃もたれが起こることがあります。

胃もたれに関連する疾患

胃もたれが慢性的な場合は
「胃がん」かも?

上記の疾患のうち、最も注意が必要なのは胃がんです。胃がんの症状の一つに、胃もたれがあります。特に、進行した胃がんの症状として胃もたれが現れるため注意が必要です。初期段階では胃もたれは起こりません。

ヘリコバクター・ピロリ菌に要注意

ピロリ菌

ピロリ菌感染によって、胃もたれが起こることがあります。ピロリ菌除菌治療を行うことで、胃もたれの症状が軽減することがあります。ピロリ菌感染から胃がんに進行することがあります。

ピロリ菌

最近多い症例は「機能性ディスペプシア」

胃炎や胃潰瘍、胃がんなど器質的異常がないにも関わらず、胃もたれなどの苦痛症状がある場合、機能性ディスペプシアと診断されます。胃もたれを起こす症例のうち、最も多いのが機能性ディスペプシアです。

機能性ディスペプシア

胃もたれと内視鏡検査

胃カメラ検査

胃もたれが何らかの疾患の症状として現れている可能性もあります。内視鏡検査(胃カメラ検査)を行うことで、微細な病変などを早期発見できます。当院では、鎮静剤を用いた検査を実施しております。胃カメラ検査における苦痛や不快感を最小限に抑えながら検査を受けていただけます。

「胃もたれ」の裏に危険な病気が
迫っていることも多い

食事習慣をはじめ生活習慣を改善しても、症状が軽快しない場合は何らかの疾患が潜んでいる可能性があります。胃もたれが長く続く場合は、胃カメラ検査を受けることをお勧めしております。

胃カメラ検査

胃もたれの治療

胃もたれが続く場合は、食事習慣・運動習慣・睡眠の3つについて改善を図り、慢性化するのを防ぎましょう。

食事について

脂っこい食事や肉類など高脂肪食を避け、暴飲暴食に注意する必要があります。ゆっくりと食べることを心がけることで、胃への負担も軽減できます。また、就寝3時間前までに食事を済ませることで胃もたれを防げます。

運動について

運動不足になると、胃など消化管機能を低下させてしまい、胃もたれが起こりやすくなります。適度な運動を心がけることで、消化管機能を回復させ、ストレスの発散などにも繋がります。

睡眠について

睡眠時間が少なく、寝不足になると自律神経のバランスが乱れてしまいます。消化管機能は自律神経によってコントロールされています。十分な睡眠時間をとることで、胃もたれなど胃の不快感を防ぐことができます。

それでも胃もたれが続く場合は
早めに来院にご相談ください

体調がすぐれない方へ

食事・運動・睡眠などの生活習慣を改善しても胃もたれが緩和しない場合は、早めに受診されることをお勧めしております。胃もたれが胃潰瘍や胃がんなど深刻な病気の症状として現れている可能性があり、胃カメラ検査を受ける必要があります。胃もたれは日常でよくみられる症状であるため、軽視されることが多くありますが、胃もたれが長く続く場合は一度受診し、適切な診断と治療を行うことが大切です。

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